大学にいく必要 1/3

 

>358713 その大学、本当に必要ですか?  >匿名希望    20/07/24 PM11  >リンク > より引用

> 高校の頃、「なぜ大学にいく必要があるのか」と先生に聞いたことがある。 >「いい大学にいかないと、いい会社にはいれない、そしていい人生を送れない」そんな答えが返ってきた。

 

その ‘いい’ とはどういう意味でしょうかね。日本は序列社会です。’いい’ とは、’世俗的な序列順位が高い’ という意味ですかね。  

 

>今よりもはるかに無知で、意志もなかったから、「そんなものか」と思い、受験勉強をはじめた。 >半年間はみっちりと勉強し、第一志望だった早稲田大学理工学部に合格した。 >合格したこと自体は純粋にうれしかった。

 

第一志望への合格はおめでたいことですね。

 

>しかし、大学時代について語れることはあまりに少ない。 >そこそこに勉強し、そこそこにアルバイトをし、少しだけ遊んだ。 >何かを成し遂げることもなく、自分の人生の中でも極めて微妙な時期であることは間違いない。 >あまりに暇だったので、たくさんの本を読めたことは、とてもいいことだった。 

 

あなたは、大学に在籍して箔をつけるための努力をしたのですね。英米流の高等教育機関では学生は勉強に追われて忙しいのに、わが国では大学の調子が狂っていますね。  

 

> 結局、自分のやるべきことを見つけることができず、自分に自信も持てぬまま、多額の奨学金を借りて、東京大学大学院に進んだ(奨学金はまだ残っている)。 

 

大学は自己の哲学を作成する方法を習得するところではありませんか。全ての考えは文章になる。文章にならないものは考えではない。論文作りが在籍の主目的ですね。  

 

>6年間も学生をしてしまい、それなりの学びにはなったけれど、社会にでたほうがよほど成長できただろうと後悔している。 

 

実社会 (現実) と高等教育機関 (非現実) では、その目的が違いますからね。 日本人には非現実 (考え) の内容がないから軍配は常に実社会の方に上がりますね。これは異常な現象ですね。   

 

> 「大学って本当に必要なんですか?」 > 今、会社を経営し、新卒の採用をする立場になって、この疑問は深まるばかりだ。 >「大学って本当に必要なんですか?」「こんなに全員が大学を目指す必要あるんですか?」と。  

 

各人に哲学は必要である。Everyone needs a philosophy. その自己の哲学を作るために大学に学生は在籍するのではありませんか。無哲学・能天気のわが国においては、その価値は未だよく知られていませんね。

‘(略) しかしいったん、大学に入れば、控えめに表現しても、成績と出席の基準はたるんでいる。大学を含め、日本の子供たちが習うものごとの中核は、主として十八歳までに吸収される。’ (フランク・ギブニー)  

 

> 多くの学生と対面してみても、4年間大学に通った意義を感じる学生なんてほとんどいない。 

 

そうでしょうね。日本人の無哲学・能天気は徹底していますからね。私は、日本人のインテリに何度となく ‘哲学とは何ですか’ という質問を受けた。もちろん外国人からこうした質問を受けたことは無い。哲学とは ‘考え’ の事である。きっと、その人たちは、大学在学中に自己の哲学を作ることを経験してこなかったに違いない。宗教に関する考えは宗教哲学になる。歴史に関する考えは歴史哲学になる。政治に関する考えは政治哲学になる。科学に関する考えは科学哲学になる。人生に関する考えは人生哲学になる。などなど。    

日本人には世界観がない。世界観は、非現実 (考え) の内容である。非現実の内容は、時制のある文章により表される。非現実の内容はそれぞれに独立した三世界 (過去・現在・未来) の内容として表される。その内容は世界観と言われている。世界観は、人生の始まりにおいては白紙の状態である。人生経験を積むにしたがって、各人がその内容を埋めて行く。その内容の展開には際限がない。その考えは人様々である。自己のその内容 (非現実) を基準にとって現実の内容を批判すれば、批判精神の持ち主になる。

日本語には時制 (tense) というものがない。だから、日本人には世界観 (world view) がない。そして、日本人には批判精神 (critical thinking) がない。だから、大人の形をした子供のような人間が出来上がる。マスコミもただ現実の内容を垂れ流すだけになる。だから、マスコミにも個性がない。本人にも相手にも何を考えているのかわからない。だから、本人にも自信がないし相手からも信頼されない。協力者が得られない。それで、日本人は世界に貢献する度合いが限られている。  

 

>往往にして、大学とは関係のない話のほうが豊かだったりもする。 >こういう話をすると「大学という無駄な四年間があるから、様々な経験ができる」という人がいるが、それだったら大学に行く必要なんてない。  

 

そうですね。大学教育は、知的な経験をする早道ですね。  

 

 

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